電気工事士は未経験から目指せる?他の建築設備の職種との比較や安定性を解説2025.02.28
現在建築設備関係の仕事や他の仕事に就いている方の中には「将来的に手に職を付けておきたい」「電気工事士は未経験でもなれると聞いたけれど本当?」「他の仕事より電気工事士の方が安定している?」といった疑問や悩みを持つ方も多いかもしれません。結論から言えば、電気工事士は未経験から目指せる職種です。今回の記事では、電気工事士と他の建築設備職種と比較した上での電気工事士の安定性を解説します。未経験から電気工事士を目指すための方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
電気工事士を含む建築設備業界とは
建設設備業界とは、建設業の一部で建設物の設備工事を請負う業界のことです。建設設備業界が行っている「設備工事」には、以下の4種類があります。
・電気工事
・電気通信工事
・管工事
・機械器具設置工事
それぞれの工事について解説します。
電気工事
電気工事とは、大きく分けて「建設工事としての電気工事」と「電気保安に関する電気工事」に分かれます。建設工事としての電気工事は、電気を建物まで引っ張る、または建物の中で電気を安全に使用できるようにするための工事です。電気保安に関する工事とは、一般用電気工作物、電気を送電、発電する機械や鉄道、発電所、貯水池、電線路などの自家用電気工作物を設置する工事や、電気設備のメンテナンスを指します。
一般的に電気工事は、建設工事としての電気工事が大半を占めます。電気工事は、電気工事士でなければ行うことができません。
電気通信工事
電気通信工事とは、情報通信設備に関する工事のことです。具体的には、電話線やインターネット回線をつないで、電話やテレビ、インターネット、インターフォンなどを使えるようにする工事を指します。
電気通信工事工事は、おもに電気通信技術者が担っています。
管工事
管工事とは、ガスや水、空調設備を使えるように建物内へ管を通し、必要な機械装置を設置する工事です。具体的にはガスや給排水、空調、冷暖房設備の設置や配管などの工事を行います。建物の床下や基礎の上など、目には見えない部分の工事を担っているのが特徴です。
管工事は、おもに配管工が担っています。
機械器具設置工事
機械器具設置工事とは、建設現場において機械器具の組み立てや取り付けを行う工事のことです。機械の移動や撤去、取り付けなど、設備工事の中でも比較的工事の規模が大きく、他の作業員や職人との連携も求められます。
機械器具設置工事は、おもに機械器具設置工事技術者が行っています。
建築設備業界の各職種と電気工事士の比較
建設設備業界には工事内容によって、さまざまな職種が存在します。電気工事士は気になるものの「他の職種の方が待遇が良い?」「働く上で何の資格が必要?」といった疑問を持つ方もいるかもしれません。各職種と電気工事士の年収や働き方、待遇面などを比較します。
年収の比較
建設設備業界の各職種の平均年収を以下に比較しました。
・建設設備業界全体:415万円
・電気工事士:511.3万円
・電気通信技術者:558.8万円
・配管工:471.2万円
・機械器具設置工事技術者:586.2万円
4つの職種はいずれも有資格者が多いため、建設設備業界全体の平均年収と比較するといずれも高めとなっています。もっとも年収の高い機械器具設備工事技術者は工事の規模が大きくなることから、専門的な技術や知識、スキルなども求められる職種です。
労働時間の比較
建設設備業界の職種ごとの月の平均労働時間を比較すると、以下の通りです。
・電気工事士:168時間
・配管工:174時間
・電気通信技術者:163時間
1日8時間で20日間勤務した場合は160時間、22日勤務で176時間です。ただし、いずれの職種も繁忙期になると残業や連勤が増える傾向にあります。電気や配線などの工事は施設や企業の営業時間外に行うため、土日や大型連休時に勤務が発生することも多いです。
一方で閑散期は代休や有給が取りやすい傾向にあります。詳細な働き方については企業によって異なるため、求人情報をしっかり確認しておきましょう。
必要な資格
建築設備業界の各工事を担う際に必要となる資格を以下にまとめました。
工事の種類 | 必要な資格 |
電気工事 | 第一種、第二種電気工事士 1級・2級電気工事施工管理技士 【あると有利】 電気取扱者(低圧、高圧・特別高圧) 職長・安全衛生責任者 高所作業車運転者 車両系建設機械運転者 |
電気通信工事 | 電気通信主任技術者 【あると有利】 陸上特殊無線技士 |
管工事 | 管工事施工管理技士(1級・2級) 給水設置工事主任技術者 配管技能士(1〜3級) |
機械器具設置工事 | 技術士機械部門 ・主任技術者 ・監理技術者 ・専任技術者 |
建築設備業界は、電気やガス、配管など取り扱い方を間違えると事故の発生する危険のあるものを取り扱います。そのため、専門的な技術や知識を持った有資格者でないと工事を担当できません。
資格未取得で関連企業に入社した場合、ほかの作業で業務経験を積みながら、資格取得を目指すことになります。
未経験で建設設備業界で働くなら電気工事士がおすすめ
建設設備業界は全体的に年収が高く、安定して働けることが分かりました。未経験から建設設備業界への就職・転職を目指すなら電気工事士がおすすめです。電気工事士を未経験でもチャレンジしやすい理由を順に解説します。
慢性的な人手不足
少子高齢化などの影響により、日本国内では業界全体で働き手不足が進んでいます。電気工事士をはじめとした建設設備業界も同様です。今後技術者の高齢化が進むにつれて退職者が増えて、電気工事士の人手不足はさらに加速するでしょう。
電気工事関連の企業は、未来の電気工事士を確保するために多くの企業で募集をしています。求人サイトなどを検索すると、電気工事士募集の求人が多く見つけられるでしょう。
未経験OKの求人が多い
電気工事士の募集求人を見ると、多くの企業が未経験OKとしています。企業によっては働きながら電気工事士資格を取得するサポートを提供しているところもあります。必ずしも資格を取得してから転職活動を行う必要なく、未経験かつ資格未取得でもなれるのが、電気工事士のメリットです。
将来性が高い
電気は生活や経済活動に必須のインフラです。人間が生きていく限りなくなることはありません。市場のニーズや景気などの要素に左右されることなく、電気工事は半永久的に需要のある仕事です。将来性も高いことから、安定して働きたい人にも電気工事士は向いています。
これから未経験で電気工事士を目指したい人に、就職や転職を成功させるコツをポイントを解説します。
志望動機は電気工事士への前向きな姿勢を見せる
未経験で電気工事士を目指す場合、多くの企業の面接で志望動機を聞かれます。志望動機では、電気工事士を目指すきっかけや理由を具体的なエピソードを交えて伝えるとともに、電気工事士として活躍する将来をイメージできる、前向きな気持を話すようにしましょう。
たとえば電気工事士としての目標や、資格や技術取得のために真面目に取り組む姿勢があることを話すと、企業側にもプラスの印象となります。
見習い期間中の待遇について調べておく
電気工事士未経験、資格未取得で入社した場合、見習い期間からスタートすることになります。見習い期間は電気工事士資格がなくてもできる作業や業務を担当し、少しずつ現場に必要な技術を身に付けていくのが一般的です。日々の業務と並行しながら資格試験の勉強を行い、電気工事士資格取得を目指します。
見習い期間中はできる作業が限られていることや、資格がないことから給料はやや低くなる傾向にあります。見習い期間中の業務内容や待遇についても合わせて調べておくことで、入社後納得して働ける企業と出会えるでしょう。
株式会社soraなら未経験からの電気工事士採用実績も多数です!
電気工事士として未経験者を積極的に採用している企業は、未経験から電気工事士を目指せるサポート体制が整っていることが多いです。入社後の資格取得率や、定着率などの情報も調べておきましょう。
未経験から電気工事士や建設設備工事業界を目指したいなら、「株式会社sora」をぜひご検討ください。当社は工場、ビル、病院、公共施設や事業所などの電気設備の設計や施工を行っている企業です。現在、一緒に働く電気工事士を未経験から募集しています。
当社では、入社後半年間大手の研修プログラムを設けています。未経験でもしっかり学習できる期間があるので、仕事に必要な知識を身に付けた上で業務に臨むことができます。働きながら資格取得に必要な知識が身に付けられるため、高い資格取得率を誇ります。第二種電気工事士の資格取得率は100%です。さらに第一種電気工事士資格の取得率も80%を超え、さらに上のレベルを目指す人が多くいます。
当社は、資格取得が直接昇給につながる給与体系を設けています。さらに昇給基準を明確に定めた評価シートがあり、半年に1回昇給のタイミングがあるので給料が上がりやすいのも特徴です。資格取得や技術の取得に直接給料に反映されるため、仕事のモチベーションも持ちながら働けます。
従業員は20代~40代中心です。仕事仕事以外の話もでき、和気あいあいとした現場で働いています。電気工事士資格や技術のことを従業員同士で教えあって切磋琢切磋琢磨しながら学べる環境も整っています。
まとめ
建設設備業界の各職種と電気工事士の比較とともに、未経験から電気工事士をおすすめする理由や方法を解説しました。電気工事士は建設設備業界の中でも資格取得にチャレンジしやすく、多くの企業が未経験から募集している職種です。将来安定した職に就きたいときや、未経験から資格職を目指したいときは、ぜひ電気工事士を検討してみましょう。