女性も挑戦!電気工事士の魅力と成長の秘訣2024.12.23
電気工事士は男性の職業といったイメージがありますが、近年女性の電気工事士も活躍しています。女性が電気工事士を目指すことで多くのメリットが得られる一方、注意すべきポイントもあります。今回の記事では、女性の電気工事士が増えている背景とともに、女性が電気工事士になるメリットや注意点について解説します。
男女共通で活躍できる電気工事の現場とは
電気工事士とは、電気設備の設置工事や電気設備の取り扱いに必要な国家資格です。電気設備の工事や取り扱いには、感電や火災などの危険があります。そのため電気工事士の資格がなければ電気工事が行えないことが、法律で定められています。
電気工事士資格は、以下の携われる電気工事の範囲により、第一種と第二種に分かれています。
電気工事士資格の種類 | 電気工事の範囲 |
第一種電気工事士 | 第二種の範囲に加え、最大電力500キロワット未満の工場やビルの電気工事にも従事できる |
第二種電気工事士 | 店舗や一般住宅など、600ボルト以下で受電する電気設備の設置工事に従事できる |
女性の電気工事士が増えている理由
まだ全体的な数は少ないものの、女性の電気工事士も傾向にあります。電気工事業界で女性の電気工事士が増えている背景を解説します。
電気工事業界や建設業界では、少子高齢化や現役従事者の高齢化、ベテランの退職が進み、深刻な人手不足に悩まされています。特に電気工事士や上位資格である電気主任技術者を含む、「電気保安人材」の減少は大きな課題です。
若手の人手不足を解消するために、電気工事士を含めてあらゆる職種を性別や学歴、経験の有無を問わずに募集する企業も多くなりました。
電気工事士も女性への門戸を広げている企業も増えており、女性が電気工事士に挑戦しやすくなったことが背景にあります。
未経験から挑戦できる
電気工事士の求人は、男女を問わず未経験や無資格でも可能なものが多いです。年齢制限も厳しくは設けていません。子育てが落ち着いて働きに出たい、といった女性でも応募しやすい条件の求人も多くあります。
実際に電気工事士として活躍している女性の中には、電気工事業界や建設業界未経験、電気工事士資格未取得、文系学部卒といった経歴や学歴を持つ人もいます。採用後、電気工事に関する勉強をしっかり行い、知識やスキルを身に付けることで電気工事に関わりを持ったことのない女性でも、電気工事士として活躍することができるでしょう。
電気工事士資格が未取得でも、電気工事士資格を受験するか、認定電気工事従業者制度を利用することが可能です。 認定電気工事従事者とは、第二種電気工事士の業務範囲外である自家用電気工作物の「600ボルト以下の簡易電気工事」を施工できる資格です。認定電気工事従事者の認定証は、第二種電気工事士で3年以上の実務経験を積むか、所定の講習を受講し申請すれば、取得できます。
女性が参入しやすい環境づくりが進んでいる
電気工事業や建設業は、男性ばかりで体育会系といった企業も多い傾向にありました。近年は人手不足や働き方の多様化から、女性が参入しやすい環境や体制を整える企業も増えてきています。電気工事や建設分野に興味のある女性も、挑戦しやすくなったと言えるでしょう。
電気工事士は元々ニッパーでケーブルを切断したり、重量のあるケーブルを持ったりといった、体力が必要な職種のため女性には不向きと言えました。近年では電動ドライバーなど専用機器の進歩や普及で力仕事は減少し、力に自信がない女性でも働きやすくなっています。一般家庭のエアコン取り付けなど、女性でも働きやすい仕事も増えているため、女性も電気工事士として活躍できるようになりました。
家事や育児と両立しやすい
電気工事士は比較的残業が少なく、家庭と両立しやすい職種とも言えます。一般住宅の電気工事の場合、遅い時間に工事をすると騒音などで近隣住民から苦情が入るおそれがあります。そのため、朝9時~夕方5時の勤務が一般的です。急ぎの工事がある、納期が迫っていると言った事情がない限り、日中の決まった時間の勤務のため家事や育児と両立しやすいのも女性電気工事士が増えている背景にあります。
女性が電気工事士として働くメリット
女性が電気工事士として働くことで、さまざまなメリットも得られます。具体的なメリットを順に解説します。
関連する資格を取得できる
電気工事士は関連する国家資格が多い職種です。関連資格や上位資格に挑戦することで、年収アップやキャリアチェンジも実現できます。何よりも資格を取得することで自分自身の成長を実感できたり、手に職を付けたりできるのも、電気工事士として働くメリットです。
資格の種類 | 特徴 |
第一種電気工事士 | 第二種取得後、実務経験を積んで挑戦 |
消防設備士 | 建物に設置されている消防設備を、点検・整備・工事できる国家資格 電気工事士資格があると筆記試験の一部が免除される |
電気通信工事の担当者 | 電気通信回線の接続工事を実施できる国家資格 アナログ・デジタルと総合通信に分類されている アナログとデジタルは工事規模によって第一級と第二級がある |
職業としての大きなやりがいや達成感がある
電気工事士は、生活インフラである電気の工事や保守を担う職業です。電気がなくならない限り、職種としての安定的なニーズがあります。ただ仕事をするだけでなく、人々の生活を裏で支えている社会的貢献面や、仕事を終えたあとの大きな達成感など、多くのやりがいが得られる職種です。
電気工事士になってよかった瞬間ややりがいについては、以下の記事でくわしく解説しています。
https://sora-1982.com/news/blog/154/
女性電気工事士が働く上で注意すべきポイント
女性が電気工事士として働く場合に、注意しておきたいポイントを解説します。
女性が少ない職場環境を覚悟しておく
女性の電気工事士は増加しているものの、電気工事士全体から見ればまだまだ少数です。同じ職場に女性の電気工事士の先輩や同僚がいないことで、相談ができない、疎外感があるといったこともあるかもしれません。 また、現場によっては女性用のトイレや更衣室などの設備面で遅れているところもあります。企業によっては採用情報に女性歓迎や、具体的に女性電気工事士が働きやすい環境整備を進めていることをアピールしているところもあります。求人情報をしっかり確認し、働きやすい環境が整っているかをチェックしておきましょう。
見習い期間中は収入が低くなる
電気工事に携わるには電気工事士資格が必要ですが、最初は見習いや研修生として無資格で働きながら国家資格取得を目指すことも可能です。未経験や無資格から電気工事士を目指すこともできますが、見習いや研修生期間中は電気工作物の取り扱いができないことから、収入は低くなります。
女性に限らず電気工事士を目指す人すべてに言えることですが、見習い期間中は他の取電気工事士資格を取得している人よりも収入が低くなることを覚えておきましょう。
女性に任せたい繊細なお仕事とは
女性ならではの目線や対応を電気工事士の仕事に活かすこともできます。
お客様や取引先と円滑なコミュニケーションが取れる
電気工事業界や建設業界は男性が多く、体育会系の雰囲気の企業も多いです。そんな中で穏やかな雰囲気や丁寧な口調などで説明ができる女性は、お客様や取引先と円滑なこミュニケーションを取ることが可能です。ご相談や打ち合わせ時に相手へ安心感や信頼感を与えられる、重要な役割を担うでしょう。
一般家庭からの依頼で安心感を与えられる
電気工事士は、一般住宅におけるエアコン設置などの電気工事も担います。高齢者や一人暮らしの女性からの依頼の場合、女性の担当者だと安心できるという人も多いです。
女性電気工事士として成功するために必要なスキル
女性が電気工事士として成功するために必要なスキルを解説します。
ある程度の体力
電動工具や機械が導入されているものの、電気工事士はケーブルを持ち運んだり、1日立ちっぱなしで作業したり、暑さ寒さの厳しい屋外で作業したりします。男性と同等まではいかなくても、女性でもある程度の体力は必要です。
体力に自信がないという場合でも、業務経験を積んでいく上で身体の使い方や力の入れ方といったコツを掴んだり、体力がついてきたりすることがほとんどです。最初は体力的に辛いと感じても、根気よく仕事を続けることが求められています。
電気工事士資格の取得
電気工事士の資格がなくても、見習いや研修生として働きながら電気工事士資格取得は可能です。ただし、電気工事士資格取得を早期に目指すことで、安定した収入アップにもつながります。
電気工事士資格の中でも第二種電気工事士試験は、受験資格もなく合格率も高めです。無資格・未経験の女性が電気工事士を目指すときには、電気工事士資格取得のフォロー体制が整っていたり、電気工事士資格取得率が高かったりする企業を選ぶことがおすすめです。
第二種電気工事士資格の学科試験・技能試験については以下の記事でくわしく解説しています。
https://sora-1982.com/news/blog/173/
https://sora-1982.com/news/blog/198/
女性の電気工事士は今後も高いニーズが見込める
女性の電気工事士が増えている背景とともに、働くメリットや注意点について解説しました。人手不足によって女性の電気工事士も増加していますが、女性ならではの視点を活かしたり、家庭と両立したりしながら活躍する女性電気工事士も多くいます。女性が働きやすい環境が整っている職場を見つけ、ぜひ女性電気工事士を目指しましょう。
株式会社soraでは、女性が電気工事士として働きやすい環境を推進しています。たとえば業務は施工だけではなく設計管理もあるため、力仕事だけではありません。女性ならではのきめ細かい繊細な作業が必要とされるシーンも多いです。
週休二日が浸透してきており、残業も少ないので家庭との両立も可能です。今まで従業員の声を積極的に反映させて会社がより良くなるように努めてきました。今後も従業員が働きやすくなるよう、新たに出た声は積極的に取り入れていく方針です。株式会社soraで、女性の電気工事士として活躍してみませんか。